たとえば、外と中の境目が、
一枚の壁だったら
光が差し込むことはない。
一面のガラスだったら
そこには影がうまれない。
組子建具は、外と中の世界の間に
もうひとつの「世界」をつくるもの。
外と中、光と影を
隔てるではなく、つなげるでもなく、
ただの境目にすら、四季や縁起などの想いを込めた
日本ならではの、繊細な美学。
私たち吉原木工所がつくりたいのは
ただ仕切るための「道具」ではありません。
仕切ることで生まれる、光と影の美。
外を眺め、中を想う
さりげなく、なつかしく、新しい
日本の美しい「境界」です。